能登金剛(のとこんごう)は、石川県羽咋郡志賀町に位置する景勝地です。 約30kmに亘って奇岩、奇勝、断崖が連続する海岸であり、能登半島国定公園の代表的な景観の一つです。巌門一帯の海岸は日本海の荒波によって浸食されたもので、名称は朝鮮半島有数の景勝地、金剛山に因み、それに匹敵する景観という意味合いを持っています。
また海岸にある奇岩は、岩山に大きな穴が開いており、能登半島の西側から北西側は、海岸美の優れた場所として能登半島国定公園に指定されています。日本海の荒波によって火成岩がむきだしとなった断崖が多く、豪壮な海岸の眺めをつくりだしています。(てらおか風舎 富来本店より、車で5分)
伊勢の二見岩によく似ていることから能登二見とも呼ばれています。美しい二つの岩が太い注連縄で結ばれた神聖な佇まいは一見の価値があります。志賀町にはこの機具岩のように、不思議な言い伝えがあり、土地の人々に崇められている岩がたくさんあります。
むかし、能登に織物の業を広めた渟名木入比咩命が、突如山賊に会い、思わず背負っていた織機を海中に投げたところ、忽然と岩に変じたという伝説が残っています。巌門から国道249号を北上すると左手に見え、しめ縄で結ばれた大小2つの岩です。(てらおか風舎 富来本店より、車で3分)
「日本の水浴場55選」にも選ばれた増穂浦海岸は、水質がよく、マリンスポーツや海水浴が楽しめる自然環境豊かな海岸線です。また、鎌倉の由比ヶ浜、紀伊の和歌浦と並ぶ日本小貝三大名所の一つにもなっていて、打ち寄せられる貝の多いことで有名です。サクラ貝やムラサキ貝、ニシキ貝などのきれいな貝殻を拾えます。
むかし、鎌倉の鶴岡から八幡大神がこの浜に上陸された時、美しい小貝たちを寄せられたという伝説があります。海もロケーションも美しい増穂浦は夕陽の美しさでも有名です。また、海岸上に設置されている世界一長いベンチは、全長460mで、向こうの端が見えないくらい長いベンチです。(てらおか風舎 富来本店より、歩いて2分)
北前船の寄港地として栄えた福浦港。その福浦港にある旧福浦燈台は、日和山(ひよりやま)と呼ばれる絶壁上に建ち、慶長13年(1608年)に日野資信が持ち舟の安全をはかるため断崖上でかがり火を焚いたのが始まりで、その後も北前船の航海の安全を守ってきた日本一古い木造灯台です。また、明治43年、旧福浦村営の灯台になるまで、日野家代々の手で守られて来きました。現存する燈台は1876年、日野吉三郎により建造され、高さ約5mの建物で内部は3層になっています。「沖のいさり火鳥賊釣り船か、あれは能登衆の胸の火か」(加能作次郎作)、日和山からの眺めは絶景です。(てらおか風舎 富来本店より、車で8分)
高爪山は、その円錐状の秀麗な姿から、通称「能登富士」と呼ばれ、福井や加賀の沖からも見え、古くから航海の目標とされたほか、日本海の沖を行き交う人々が厚い信仰を寄せていた霊山でありました。今でも、山頂から山腹にかけて、ケヤキ、エノキなど常緑広葉樹、落葉樹が混じる自然林となり、山頂は大木で覆われ、昼尚暗い場所です。『能登志徴』によれば、「大福寺山の観音は、風無村(富来町)漁師の網に懸かり上がり給う」「絶頂に當国廿六番の札所観音堂あり。脇に薬師石躰の大佛あり。是荒木の海より上がり給う大佛・・・」とあります。
また標高341mの山頂には、本殿(六所宮(現在高爪神社))が鎮座し、山麓の台地には拝殿が建立されています。この山麓一帯は古くからの信仰の地で、かつて壮大な寺院僧坊が建ち並び賑わったと伝えらています。今は高爪神社に住時の面影と歴史を物語る木版彩画懸仏六面(国指定重要文化財)と木造薬師如来坐像(県指定文化財)が伝えられています。また、高爪山の頂上には大福寺奥の院の観音堂があり、遠い昔の聖山が偲ばれています。
通称「くじり祭り」という奇祭。旧暦の八月朔日に祭礼が執り行なわれていたことがこの名の由来です。当夜は各集落から、数十本のキリコの光が賑々しく繰り出されます。むかし、八幡神社のご神体が増穂浦に流れ着き、住吉神社の女神と夫婦となったが、しかし荒波が怖くなり八幡の神は里へ・・・。以来、住吉神社の女神の元へ男神を御輿で賑々しく運ぶのがお祭りになったといわれています。